薄毛は年齢が原因?髪の毛が薄くなる理由とは

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

自宅で座り、夫婦で写真を見る様子

人間の体は加齢によってさまざまな変化を迎えます。食欲や体力に衰えを感じることもあれば、顔にシワやシミが増えたのを感じることもあるでしょう。そんな加齢によって、髪の毛が薄くなったと感じることはないでしょうか? 実は加齢は薄毛の原因のひとつでもあるのです。年をとってから薄毛が気になり始めたときは、今から始められる対策に取り組んでみましょう。今回は、薄毛と年齢の関係についてご紹介していきます。薄毛の理由を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

加齢が原因で抜け毛が増えた?!

鏡を見て薄毛を気にする男性

若い頃には薄毛の心配をしたことがなかったのに、最近は抜け毛が増えてきたような気がする……そんな心当たりがないでしょうか? 加齢は人間の見た目にさまざまな影響を与えます。自分でも気づきやすい老化現象には、顔に表れるシワやシミなどが挙げられますが、これらと同じように老化によって髪の毛も少なからず影響を受けているのです。

老年期になると、老化によって髪の毛が細くなったり、抜け落ちたりすることがあります。このような老化を完全に食い止めることはできませんが、アンチエイジングを意識して生活習慣の改善を行うと、薄毛の進行をできるだけ遅らせることにつながります。加齢によって髪の毛が薄くなったように感じたときは、若々しい印象を保つために、薄毛対策を始めてみてはいかがでしょうか?

老人性脱毛症とは

薄毛の頭頂部

加齢による薄毛の原因として考えられるものに、「老人性脱毛症」があります。老人性脱毛症とは、年齢が60歳以降の方に生じる脱毛症のことです。頭部の髪の毛が全体的に満遍なく薄くなり、ボリュームダウンしていきます。

老人性脱毛症は、加齢によって髪の毛の育成に必要な毛乳頭細胞が活発に動かなくなることで、抜け毛が増えていきます。また、新陳代謝が滞りやすくなるのも薄毛の一因です。若い頃よりも髪の毛が伸びる速度が遅くなったり、髪の毛が生えてくる量が少なくなったりします。

それだけでなく、加齢による血行不良も薄毛の原因となります。血流が悪くなるため頭皮にある毛根に栄養が行き渡らず、髪の毛が十分に成長できなくなるのです。生活習慣によって動脈硬化がある方は、さまざまな病気のリスクが高まるだけでなく、薄毛のリスクも高まるといえるでしょう。

老人性脱毛症は、年齢を重ねるたびに進行していくため、症状を完全に食い止めるのが難しいといえます。しかし、生活習慣を見直すことで進行を少し遅らせられる可能性があります。もしも老人性脱毛症が疑われる、もしくは少しでも予防したい場合には、これからできる限りの対策を行いましょう。

加齢による抜け毛が増えたら薄毛対策を始めましょう

ここでは、加齢による薄毛対策についてご紹介していきます。基本的な薄毛対策として行っておきたいのは、生活習慣の見直しです。

  • 栄養バランスを意識して食事を取る

髪の毛の成長に必要な栄養を摂取するためには、バランスの取れた食生活が欠かせません。特に、60代になるとタンパク質不足は低栄養につながるため、注意が必要です。タンパク質は、豆腐・大豆・肉・魚といった食品に豊富に含まれるため、意識して摂取するように心がけましょう。食事の合間に牛乳・乳製品を摂るのもおすすめです。その他にも髪の毛の成長に必要なビタミン・ミネラルを取り入れながら、健康的な食生活を維持してください。

栄養ごとに様々な食材を分類したイラスト

  • 喫煙はできるだけ控える

高齢になると、喫煙者の認知症リスクが非喫煙者の2倍になるなど、健康維持の目的から喫煙を控える方も増えてきますが、喫煙は髪の毛の成長にも良くない影響を与えます。タバコにはニコチンという物質が含まれていますが、このニコチンには血管を収縮させる働きがあるのです。加齢によって血行が悪くなる事に加えて、このニコチンにより血行が更に悪くなると、頭皮に栄養素を届けにくくなることから、薄毛につながってしまいます。喫煙はできるだけ控えておくことをおすすめします。

たばこを吸う姿

  • ストレスをため込まない

日常的にストレスをため込んでいると、血行不良に陥りやすくなることから、頭皮環境を悪化させる原因となります。老人性脱毛症には、加齢による血行不良も関係しているといわれますが、ストレスにより血流が悪くなると頭皮にも良くない影響があります。ストレスによって薄毛を進行させてしまうおそれもあるため、今からでも自分なりにストレスを発散する方法を探してみましょう。誰にでも手軽にできる運動として、ウォーキングやストレッチのような有酸素運動がおすすめです。ウォーキングの場合は、少し息が上がるくらいが効果的ですので、早歩きで20から30分程度が目安となります。

夫婦でウォーキング

年齢のほかに薄毛の理由はある?

老人性脱毛症は主に60歳以降の方に発症します。それでは、60歳よりも若い年齢で薄毛が気になる場合には、どのような理由があるのでしょうか? 年齢のほかに考えられる薄毛の理由としては、「男性型脱毛症(AGA)」が挙げられます。30~40代の男性を中心に薄毛の症状がみられるため、まだ老年期には達していないものの薄毛が気になる方の場合は、男性型脱毛症(AGA)が疑われます。

男性型脱毛症(AGA)は、遺伝的な要因や男性ホルモンの影響によって薄毛が生じます。日本全国には1,260万人もの患者さんがいるといわれるほど多くの男性にかかわる症状であり、放置することで徐々に薄毛が進行していくのが特徴です。老人性脱毛症との大きな違いは、薄毛の進行パターンでしょう。老人性脱毛症の場合は、頭部が全体的にボリュームダウンしますが、男性型脱毛症(AGA)の場合は生え際や頭頂部から脱毛が進行していきます。

血のつながっている親族に薄毛の方がいる場合、抜け毛を観察したときに細く短い毛が多い場合、思春期以降から髪の毛が薄くなり始めた場合、生え際や頭頂部から薄毛が進行している場合には、男性型脱毛症(AGA)が疑われます。老人性脱毛症と同様に時間の経過とともに薄毛が進行していくため、一見すると加齢による薄毛のように見えるかもしれません。しかし、男性型脱毛症は初期段階で対策を始めれば、進行を遅らせたり健康的な髪の毛を育てたりできる可能性があるのです。

男性型脱毛症(AGA)の薄毛対策

男性型脱毛症(AGA)は、老人性脱毛症と異なります。老人性脱毛症の老化は食い止めるのが難しい一方で、男性型脱毛症(AGA)は早めに対策を始めることで薄毛を改善できる可能性があります。ここでは、男性型脱毛症(AGA)の場合に行いたい薄毛対策をご紹介します。

  • 頭皮マッサージを毎日の習慣にする

頭皮マッサージ

頭皮マッサージとは、頭皮の血行を促進することで、薄毛対策をする方法です。血行改善によって髪の毛に必要な栄養素を行き渡らせるために、毎日の習慣として頭皮をマッサージしましょう。やり方は、髪の生え際に両手の人差し指・中指・薬指を置き、指の腹でおでこを引き上げて、そのまま2~3秒キープし、ゆっくりと指を下に移動します。この流れを、10回ほど行ってください。爪を立てたり、強く押しすぎたりすると、頭皮を傷つけるおそれがあるため注意しましょう。

  • 育毛剤で頭皮の環境を整える

市販の育毛剤を使うことで、頭皮を保湿したり頭皮の細胞分裂の活性化ができるようになります。育毛剤のなかには血行を促進してくれる成分が配合されたものもあるため、頭皮マッサージと組み合わせることで頭皮環境を保つためにより役立ちます。男性型脱毛症(AGA)対策として取り入れるなら、抜け毛が気になり始めた初期の段階がおすすめです。早めのケアで薄毛の進行を遅らせましょう。

市販の育毛剤を勧める店員

まとめ

加齢が理由で薄毛になる症状に「老人性脱毛症」があります。老人性脱毛症は、60歳以降に頭部の髪の毛が全体的に薄くなる症状です。進行を食い止めるのは難しいものの、生活習慣を整える対策が望まれています。それに対して、30~40代で加齢による薄毛が気になるという方は、「男性型脱毛症(AGA)」かもしれません。男性型脱毛症(AGA)は早めに対策することで進行を遅らせたり改善につなげたりできる可能性があるため、早めに対策を始めることをおすすめします。

参考URL

https://allabout.co.jp/gm/gc/195560/
https://www.mouhatsu-saisei.com/column/about_aga/
https://www.ilandtower-cl.com/dictionary/1719/
https://www.minnanokaigo.com/news/kaigogaku/no321/

公開日:2019/03/15

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