増毛はどのくらいもつ?平均期間と持続期間を延ばすコツ
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
増毛は薄毛を隠すのに適した選択肢の一つですが、「どれくらいもつのだろうか?」「しょっちゅうメンテナンスが必要?」「しばらく経つと抜けてしまわない?」などと不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、増毛の平均的な持続期間について深掘りします。持続期間に影響を与える要因や期間を延ばすコツなどについても見ていきましょう。
増毛の持続期間はどのくらい?
ここでは、増毛の平均的な持続期間と個人差が生まれる理由、そして増毛方法ごとの持続期間の特徴を紹介します。
増毛の平均的な持続期間
一口に増毛といっても種類がありますが、自毛に人工毛を結びつけるタイプの場合、自毛が伸びるとともに徐々にバランスが崩れていきます。したがって個人差はあるものの、メンテナンス不要な状態が続く平均期間はおよそ1か月から1か月半程度でしょう。
また、人工毛は自毛と比べて摩耗しやすいため、美しい仕上がりを保つためにも定期的なメンテナンスや交換が必要不可欠です。
なお、この持続期間は髪質や増毛方法、日々のヘアケアによっても変動します。丁寧なケアを行えば、より長く仕上がりを維持できるでしょう。
増毛がどのくらいもつかに個人差が出る理由
人間の毛髪は、成長期、退行期、休止期というサイクルに従って生え変わります。このサイクルの長さは人それぞれ異なるため、増毛部分の自毛が伸びるスピードにも差が生じます。
また、髪質によっても増毛の持続期間は変わってきます。細くて柔らかい髪の方は、太くてコシのある髪の方と比べて、増毛部分が緩みやすい傾向にあります。
つまり、同じ増毛をしても、毛髪サイクルが速い人や、髪質が柔らかい人は、そうでない人よりも早めのメンテナンスが必要になるということです。
増毛を長持ちさせるためには、自分の髪の特性を理解し、それに合ったケアを行うことが大切です。
増毛の方法による持続期間の違いはある?
増毛の方法が違うからといって、持続期間が大きく異なることはありません。前述の通り、自毛に人工毛を結びつける方式の場合は約1か月ごとのメンテナンスが必要です。
一方、専用の接着剤で人工毛を頭皮に貼り付ける接着式の増毛でも、接着剤の劣化を防ぐために月1回、できれば2回程度のメンテナンスが推奨されています。
増毛にはこまめなケアが必要ということです。
増毛の持続期間を延ばすコツ
増毛の持続期間を延ばすには、日々の正しいケアが欠かせません。ここでは、増毛後のシャンプー方法やブラッシングのコツ、髪の乾かし方など、増毛をより長持ちさせるための重要なポイントを詳しく解説します。これらの情報を参考に、せっかくの増毛をできるだけ持続させましょう。
正しくシャンプーする
増毛後のヘアケアには細心の注意が必要です。洗髪の際は、頭皮と髪に優しいアミノ酸系洗浄成分を含むシャンプーを使用しましょう。これにより、増毛部分への刺激を最小限に抑えることができます。
洗い方も重要です。力を入れず、指の腹で優しくマッサージするように洗い、特に増毛部分は慎重に扱い、過度な摩擦を避けてください。
すすぎは念入りに行い、シャンプー成分が残らないようぬるま湯でしっかり洗い流します。適切なケアをすることで、増毛部分の自然な仕上がりを長く維持できます。
ブラッシングは専用ブラシを
増毛後のブラシケアには特別な注意が必要です。特に1か月以降、髪が伸びてくると結び目が引っかかりやすくなるため、目の荒いくしや専用のブラシを使用して、やさしく梳かすことが重要です。
無意識に強く梳かすと、増毛部分が自毛とともに抜けてしまう可能性があるので注意しましょう。根元から毛先に向かって丁寧にブラッシングすることで、引っかかりを防ぎ、自然な仕上がりを長く維持することができます。
髪を湿った状態で放置しない
髪を洗った後は、しっかりと乾かすことが大切です。これは頭皮や増毛部分の健康維持に不可欠で、湿ったまま放置すると不快感や衛生面で問題が生じる恐れがあります。
まずタオルで水分を取り、その後ドライヤーで完全に乾かすのが理想的です。このプロセスを丁寧に行うことで、増毛部分の持続性が向上し、見た目や触感も最良の状態を保つことができます。適切な乾燥は、増毛ケアの基本です。
増毛はもたないから植毛や発毛治療のほうがよい?
増毛は手軽に髪の量を増やせる一方、持続性の観点では課題があります。メンテナンスが欠かせず、長期間にわたるケアが必要なため、費用面でも長期的に考えると負担が大きくなることが多いです。
では、薄毛対策としては植毛や発毛治療のほうが持続的な効果を期待できるのでしょうか。ここでは、植毛と発毛治療の効果や持続性について見ていきます。
植毛の効果と持続性
外科手術である植毛には「自毛植毛」と「人工毛植毛」の2つの方法があり、それぞれに特徴があります。
自毛植毛は、自分の髪の毛を使用するため自然な仕上がりとなり、毛は成長し続けるので半永久的に効果が期待できます。ただし手術費用が高額になる傾向があり、薄毛の進行具合によっては再手術が必要な場合もあります。
一方、人工毛植毛はすぐに見た目の改善が可能ですが、人工毛のため成長せず、定期的なメンテナンスが必要です。特に、接着部分のケアを怠ると劣化や抜け毛が発生しやすくなります。
発毛治療での効果実感率
男性型脱毛症(AGA)の治療効果は、個人差はありますが、多くの患者で一定の改善が見られることが臨床研究で示されています。主な治療法の一つであるフィナステリド(内服薬)の場合、長期使用で4人中3人の患者が効果を実感するというデータがあります。
ただし、「効果」の定義は個人によって異なり、完全に発毛前の状態に戻るわけではありません。多くの場合、薄毛の進行抑制や軽度から中程度の改善が期待できます。また、目に見える効果が現れるまでには通常6か月から1年程度の継続的な治療が必要とされています。
フィナステリド以外にも、外用薬のミノキシジルや、それらの併用療法など、複数の治療選択肢があります。各治療法の効果や副作用のリスクは異なるため、個々の状況に応じて適切な治療法を選択することが重要です。
注意したい点として、これらの薬物療法は継続的な使用が必要です。治療を中止すると、通常6か月から1年程度で薄毛が目立つ状態に戻る傾向があります。
ウィッグ・かつらのほうが管理が楽?
ウィッグやかつらは、手軽さと管理のしやすさが大きな魅力です。最大の利点は、着脱が簡単で、自分で手入れできるという手軽さです。洗浄やスタイリングも自宅で行えるため、特別な知識や技術がなくても日常的に管理できる点が支持されています。
しかしながら、固定方法が不適切な場合、予期せぬタイミングでずれたり外れたりする可能性があり、それが不自然な外見につながる恐れがあります。特に風が強い日や激しい動きをする場面では、外れやすくなることがあります。
一方で、自毛に結びつけるタイプの増毛は着脱の必要がなく、より自然な外見を維持しやすいという利点があります。特に、スポーツなど激しい動きを伴う活動を頻繁に行う方にとっては、増毛のほうが適している場合があります。
結局のところ、増毛とウィッグ・かつらのどちらを選ぶかは、個人の生活スタイルやメンテナンスにかけられる時間と労力、そして望む外見の自然さによって決まります。また、「大掛かりな増毛は考えていない」「ウィッグをかぶるほど薄毛でもない」「できるだけ費用もかけたくない」といった方には、部分つけ毛という選択肢もあります。
例えば、薄毛専門理・美容室のスヴェンソンが手掛ける「スポットヘア®」は、繰り返し使えて薄毛部分にフィットするという部分つけ毛です。粘着に使うのは医療用シリコーンのため、しっかり装着でき、頭皮(患部)にも優しいのが特徴です。ニーズに沿うという方は、以下よりチェックしてみてください。
増毛を持続させるためにかかる費用は?
増毛を持続させるためには、初期費用に加え、定期的なメンテナンス費用が必要です。増毛の費用は、使用する方法や人工毛の量、素材の種類によって大きく異なり、施術回数や技術の違いも影響します。年間で数万円で済むこともあれば、50万円以上かかることもあるでしょう。
参考までに、スヴェンソンのマンスリープラン(月額契約)でセミオーダーの「ライン・スタイル イージー(気になる薄毛の範囲が小さめの増毛)」を利用する場合、基本料金は月々1万5,400円、メンテナンスごとの編み直し・カット料金は1万3,200円(回数券利用の場合は1万1,000円)です。なお、初期費用として5万5,000円がかかります。
まとめ
増毛の持続期間は、使用する増毛方法や個人の髪質、ヘアケアの習慣によって異なります。一般的には1か月から1か月半程度が目安であり、正しいシャンプーやブラッシング、乾燥などのケアを行うことで、増毛の持続性を高めることができます。定期的なメンテナンスは必ず必要である以上、手入れをしてもらうサロン選びは慎重に行いましょう。技術はもとより、実績や評判が高い専門店がおすすめです。
薄毛専門理・美容室スヴェンソンは、結毛式の「マイヘアプラス」や編み込み式の「スヴェンソン式増髪法」など多彩な増髪サービスを手掛けています。また、薄毛を上手に隠せる上、スタイリッシュな髪型も提案してもらえるデザインカットも提供しています。増毛を検討しているなら、スヴェンソンに相談してみてはいかがでしょうか。