薄毛に悩んだとき、「治すか」「魅せるか」で迷う時代は
もう終わりに近づいているのかもしれません。
AGA治療には時間がかかる一方で、
ウィッグはその日から見た目を変えられる——
その両輪を賢く使い分けることが、
薄毛に悩む人のひとつの解決策になりつつあります。
本記事では、AGAの正しい知識と、
AGA治療とウィッグとの上手な付き合い方や両立について、
専門医の視点、そしてウィッグのプロの目線から、
いまどきの薄毛治療を解説します。
東京メモリアルクリニック
院長 栁澤正之先生
2006年北里大学医学部卒業、
北里大学形成外科・美容外科入局、
形成外科専門医取得後、日本における
AGA研究の第一人者である
佐藤明男医師の後継者として
毛髪治療についての臨床、
研究を積み重ねている。2020年
毛髪治療研究にて博士号取得。
同年、東京メモリアルクリニック院長に
就任。2022年日本臨床毛髪学会
学会長を務める。
株式会社スヴェンソン メンズ事業部 店舗統括部 技術管理
開発チームディレクター 仲田一成
自らも現場に立ち、お客様と直接コミュニケーションをとりながら、人材育成や店舗サポートに従事。実践を通じて自身のスキルも磨き続け、持続的な技術・能力の向上を追求。頭皮ケアアドバイザー修了者。
いまや、薄毛の悩みは多くの人にとって身近なテーマ。けれど、「何を信じて、どこから始めればいいのか」が分からずに立ち止まってしまう人も少なくないのではないでしょうか。スヴェンソンのウィッグや増毛法に対しても、「AGA治療と併用してもいいの?」と迷う人は多いはず。
「もちろん大丈夫です。むしろ、やっていいんです」と、東京メモリアルクリニックのAGA専門医・栁澤先生は言います。
「ウィッグは医学的にも、AGA治療の選択肢のひとつ。とくに見た目がすぐに変わるという強みがあります。治療は半年〜1年単位でじわじわ良くなるけれど、毎日鏡を見ても変化に気づきにくい。一方、ウィッグは装着した瞬間に理想の自分に近づける。心理的にもポジティブな効果が大きいと思います」。
スヴェンソンのウィッグや増毛で今の自分を楽しみながら、AGA治療を続けるという選択は、実はとても現実的で、前向きな方法と言えそうです。
まず、前提として知っておきたいのが、AGA(男性型脱毛症)とは何かということ。
「『AGAは病気なんでしょうか?』と聞かれることがよくありますが、厳密には病気とは言えません。専門用語でいうと「脱毛症」と呼ばれますが、“髪の毛の寿命が短くなることで毛が細く短くなる”という症状が起きている、と説明する方が適切です」。
日本ではよく「男性の3〜4割がAGA」と言われますが、それも古い調査データによるものだといいます。
「AGAでは毛の寿命(毛周期)が数年、もしくは数ヶ月ほどに短くなることで、結果として髪が細く短くしか成長できず、全体としてボリュームが減っていきます。AGAの特徴としては、生え際や頭頂部(つむじ)の髪だけが細く短くなり、側頭部や後頭部は影響を受けにくい。始まり方やスピードは人それぞれ個人差が大きく、遺伝的傾向が大きいことも解明されています」。
栁澤先生は、まず丁寧に話を聞くカウンセリングが重要だと言います。
「どんな悩みを抱えているのか、どこをどうしたいのか。それを聞いた上で、パターンを見て診断していきます。AGAだけでなく、病気による二次的な脱毛症や薬剤性脱毛症など他の原因もあるので、最初の診断がとても大切です」。
そのうえで提案するのが、日本のAGA診療ガイドライン、世界的な標準的治療とも共通している治療プロセスです。
「まずはAGAの原因から治療するフィナステリド、早期や若い方はこれだけでも十分に治ります。ですが効果には個人差も大きいので、効果不十分な場合に追加するのがミノキシジル。治療半年~1年単位で見ていくと、確実に改善効果が見えてきます」。
なかにはAGA治療の副作用についての不安を抱く人もいますが、「男性ホルモンが下がる」「男性機能が低下する」「女性化する」といった俗説は誤解だといいます。
「そうした噂はネット上の誤情報が独り歩きしているだけ。世界的にも安全性は確立されています。AGAの根本原因は、男性ホルモンそのものではなく、その一部が変換されてできる「DHT(ジヒドロテストステロン)」という物質です。DHTが毛の寿命を短くする、AGA進行を進める原因なので、これを抑えるのが、いわゆるフィナステリド(プロペシア®)という薬による治療法です」
「スヴェンソンの最初のカウンセリングでも、お客様ひとりひとりのお悩みやご希望を丁寧にヒアリングすることが大切だと考えています。それも、お客様のお悩みは本当にそれぞれパーソナルなものだから。たとえば毎日のセットがうまくいかない、スポーツやサウナなどの趣味を思い切り楽しみたいといった幅広い要望やお悩み。だからこそ、自然な仕上がりを叶えるオーダーメイドの細やかな設計や、外れにくく快適に装着できる特許技術など、様々な想いに応える技術とサービスをご提供しています。SNSの普及も相まって、ウィッグはファッションのひとつというイメージにもなってきており、若いうちから始めようというケースも増えています」スヴェンソン
開発チームディレクター 仲田
一方で、すべての人が薬だけで満足できるわけではないそうです。
「効果には個人差がありますし、理想の状態まで戻らないケースもあります。誤った情報からAGA治療の副作用が怖いとか、薬を飲み忘れてしまうとか、いろんな理由で治療を途中で辞めてしまう人もいるんです。治療効果はゆっくり変化していくため鏡で毎日見ていても『思ったほど変わらない』と感じてしまう人も多い。クリニックで精密な写真を撮って比較して初めて『治療前とこんなに変わったのか!』と驚く方がほとんどです。人は日々の自分を見慣れてしまうんですよね。AGA治療はどうしても時間がかかります。でも、ウィッグをつけるとその日から見た目が変わる。『よし、頑張ろう』という気持ちになれる。それがAGA治療を続ける力にもなるんです」。
「実際に、AGA治療とスヴェンソンのウィッグを併用しているお客様も多くいらっしゃいます。AGA治療は人によって実感といいますか、見た目の変化に多少時間もかかると思うのですが、ウィッグに関しては、いますぐ確実に理想の髪型になれる、という大きなメリットがあります。AGA治療されてからウィッグを検討しにくる方は、すでに薄毛に深刻に悩んでいる方も多い。AGA治療とウィッグを両立することは、今現在の自信も、未来への自信も両方目指せるので、むしろ相性のいい選択ではないでしょうか」スヴェンソン
開発チームディレクター 仲田
「最近はSNSなどで、専門的な知識がない人が発信しているケースも多いんです」と先生は苦笑する。
「AGAは“ストレスが原因”、治療をすると “男性機能が下がる”といった誤解が本当に多い。AGAは、きちんと原因が解明されていて、世界中で行われている標準治療があります。だからこそ、正しい情報をもとに判断してほしいです。また、最近出回っている海外製品にも注意が必要です。偽薬問題や副作用、アレルギーを起こすケースなど、厚生労働省も注意喚起しています。前述の通り治療効果がわかりにくいこともあるので、効果確認を含めて適切な診察、治療を受けることが重要です」
最後に、これからAGA治療やスヴェンソンのウィッグを検討する人へ、栁澤先生からメッセージをもらった。
「大切なのは、“自分がどうありたいか・どうなりたいか”を考えることです。髪の悩みは、外見の問題だけではなく、自信や人生の質にも関わります。だから、正しい知識を持って、AGA治療でもウィッグでも、自分に合った方法を選んでほしいです」
AGA治療は“未来への投資”であり、ウィッグは“今日を心地よく生きるための選択”。 その両立は、とても前向きな選択と言えます。その両輪をうまく使い分けることが、これからの「薄毛ケア」の新しい常識になっていきそうです。



