朝起きたら枕元の抜け毛が多い…そんな経験がある方へ
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
「今まではそれほど気にしたことがなかったのに、朝起きたら枕に抜け毛がたくさんついている!」
そんな風に感じたときは、抜け毛の状態をチェックしてみましょう。
抜け毛がひどいと不安になるかもしれませんが、抜け毛の量よりも注意しておきたいのは、抜け毛の状態です。
この記事では、朝起きたときの抜け毛がひどいというお悩みを受けて、抜け毛対策のことをご紹介していきます。
本記事を監修してくださった医師は、WebメディアやInstagramを中心に、スキンケア知識の啓発に務める吉岡容子先生です。
- 高梨医院
- 皮膚科・美容皮膚科
- 副院長 吉岡 容子
- 東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局
- 明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚 院長を務めたのち、
2014年「高梨医院 皮膚科・美容皮膚科」を開設。2019年より副院長。
【資格】
麻酔科標榜医、麻酔科認定医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、日本レーザー医学会会員、
日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会会員、点滴療法研究会マスターズクラブ会員
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているわけではございません。
朝起きたら枕についた抜け毛がひどい!
アンファーが行った「抜け毛」に関する意識・実態調査 によると、自分の抜け毛の多さに“ドキっとした(不安になった、びっくりした)”経験がある人は65%にも及びました。
具体的なシチュエーションとして上位に上がったのは以下の項目です。
- シャンプー中、指に絡んだ抜け毛の本数が多かった時:50%
- シャンプー後、排水溝に溜まった抜け毛の本数が多かった時:41%
- 部屋の床に落ちている抜け毛の本数が多かった時:32%
- 朝、起きた時、枕に残った抜け毛の本数が多かった時:28%
このように、起床時に抜け毛の量を見て驚いた、という経験のある方は少なくありません。枕に数本の抜け毛がついていることくらいは、よくあることでしょう。
しかし、数十本もの髪の毛が落ちているケースなど、抜け毛の本数が異常に多いと感じられるときは、誰でも大きなショックを受けるのではないでしょうか?
「もしかして、これは薄毛の前兆!?」と感じて、不安になったり落ち込んだりすることもあるでしょう。
しかし、抜け毛がひどいと感じられたとしても、すぐに頭部の全体が退毛してしまうとは限りません。抜け毛の原因によっては、今から対策を始めることで進行を遅らせられる可能性もあります。
抜け毛がひどいとしてもすぐには諦めないで、次にご紹介するチェックポイントを確認してみましょう。
抜け毛がひどいときのチェックポイント
枕の抜け毛に気づいたときは、抜け落ちた髪の毛の本数が気になるかもしれませんが、確認しておきたいのは抜け毛の状態です。
落ちている髪の毛を手にとって、太さや毛根の状態をチェックしてみましょう。このとき、毛が細かったり毛根の膨らみがない場合には、ヘアサイクルの乱れが疑われます。
ヘアサイクルとは、髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの流れのことです。
毛穴から新しい髪の毛が生えると、「成長期」という期間に太く長く成長していきます。十分に成長した髪の毛は、やがて成長が止まり「退行期」へと向かっていきます。
そして、最終的に「休止期」で毛穴から抜け落ちて、ふたたび新しい髪の毛が生えるというのが、ヘアサイクルの一連の流れです。
健康的なヘアサイクルを繰り返しているとき、1日に50~100本の髪の毛が自然と抜け落ちています。そのため、朝起きたときに抜け毛がひどいと感じても、場合によっては正常の範囲内である可能性も考えられます。
しかし、細い毛や毛根の膨らみが無い毛が抜け落ちている場合には、本来であれば一定の太さと長さまで成長するはずだった髪の毛が、十分に成長する前に抜け落ちてしまったと考えられます。
アンファーの調査では、不安になる朝起きた時の抜け毛の数の平均は13.7本となっています。
そう考えると10本程度までであれば特に気にする必要はないかもしれないですが、抜け毛の本数と並行して、抜け落ちた髪の毛の太さと長さに注目してみましょう。
そして、抜け毛の状態から健康的なヘアサイクルが保たれているかどうかをチェックしてください。
抜け毛がひどい…考えられる原因とは?
抜け毛がひどいときに考えられる原因には、一体どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、よくある脱毛の症状のうち、代表的なものをご紹介していきます。
特に、男性型脱毛症(AGA)は、多くの男性が発症する症状だといわれています。薄毛が気になり始めたら対策を始めましょう。
● 男性型脱毛症(AGA)
男性型脱毛症とは、成人男性によく見られる脱毛症のことです。英語では「Androgenetic Alopecia」と呼ばれることから、略して「AGA」と表記することもあります。
男性型脱毛症は、頭頂部または生え際の髪の毛が薄くなるのが特徴です。年齢を重ねるとともに発症する方が増えるものの、人によっては20代で発症することもあります。
また、男性型脱毛症の大きな特徴として、進行性の症状であることが挙げられます。放っておくと症状が悪化し、徐々に薄毛の範囲が広がるため、早めの対策が必要です。
● 円形脱毛症
頭部の一部分に、まるでコインのように円形の脱毛が見られるときは、円形脱毛症が疑われます。
円形脱毛症は、一時的に脱毛が見られてから、数カ月が経過すると自然と髪の毛が生えてくることがあります。その一方で、症状がひどいときには頭部の全体に脱毛が生じる場合もあるようです。
なお、脱毛箇所が1つ程度の軽度であれば、自然治癒するケースが多いといわれています。
円形脱毛症について、詳しく解説しているサイトは以下からご覧いただけます。
● 脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎とは、頭皮をはじめとした体毛が生えている部位に起こる皮膚炎です。
頭皮にカサつきが感じられるとともに、フケのように見えるものが発生します。その後は、頭皮に赤みやかゆみなどの症状が見られ、やがて重症化すると抜け毛につながることもあります。
脂漏性皮膚炎は、マラセチアという真菌が原因です。正しいヘアケアの習慣を整えて頭皮を清潔に保つとともに、医療機関で処方された外用薬で治療が行われます。皮膚科の医療機関で医師の診察を受けましょう。
男性の3人に1人はAGAで悩んでいる!
抜け毛がひどいときに考えられる原因として、男性型脱毛症(AGA)が挙げられます。
AGAは、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質によって引き起こされます。DHTとは、男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼという酵素と結びついて作られる物質です。
このDHTの影響を受けると、ヘアサイクルが乱れて髪の毛が十分に成長できないままで抜け落ちるようになります。
男性型脱毛症は、日本人男性の3人に1人の割合で発症しているといわれるほど、多くの方が悩んでいる症状です。しかし、実際にヘアケアなどの抜け毛対策を始める方は、残念ながらそれほど多くありません。
早めに対策を行えば、進行を遅らせる可能性があるため、気になったらヘアケアを始めましょう。AGA対策の一例としては、以下のような方法があります。
● 生活習慣の改善
生活習慣は頭皮の環境に影響を与えます。頭皮の環境が悪化することで、抜け毛が増えるおそれがあるため、生活習慣を見直すことがAGA対策にもつながるのです。
たとえば、油分の多い食生活は、頭皮の皮脂を増やしたり血流を悪化させたりする原因となります。栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
また、睡眠不足やストレスが慢性的に続いている状況も、頭皮にとって好ましくありません。
● 育毛剤の使用
頭皮の環境を整えるために、育毛剤を使用するというAGA対策があります。
育毛剤は、頭皮に直接塗ることで、血流を促したり保湿したり炎症を抑えたりと、健康的な状態を保つサポートをしてくれます。
また、頭皮のお悩みに合わせた成分が配合されている育毛剤もあるため、ご自身の症状に適した成分を選べるというメリットもあります。比較的気軽に始められる抜け毛予防方法です。
●薄毛専門美容室での頭皮ケア
抜け毛や薄毛が気になってくると、普段通っていた理髪店に行きづらくなったという方も少なくありません。そんな方にもおすすめなのが、薄毛専門美容室です。
「薄毛専門美容室と普通の美容室の違い」については、以下の比較表を参考にしてください。
薄毛専門美容室 | 普通の美容室 | |
環境 | プライベート空間 | オープンスペース |
美容師 | 薄毛のプロ | 理美容のプロ |
薄毛対策 | 特化している | 特化していない |
客層 | 薄毛で悩む人 | 不特定多数 |
薄毛の相談 | しやすい | しづらい |
薄毛専門美容室として有名なスヴェンソンでは、プライバシーが守られた空間でヘアカットや抜け毛対策のための頭皮ケア・育毛ケアなどのサービスを受けることができます。すでに薄毛が進行している人にも、これからの抜け毛・薄毛対策を考えている人にも適したメニューが充実しています。
上の写真は、スヴェンソンのカットサービスを受けたビフォーアフターです。薄毛を地毛のみで上手くカバー出来ています。
薄毛専門美容室スヴェンソンでは、初回は限定価格でサービスを受けることができます。詳しくは以下からご確認ください。
まとめ
朝起きたときのひどい抜け毛にお悩みの方へ向けて、抜け毛が気になったときのチェックポイントや、よくある脱毛の症状についてご紹介しました。
特に成人男性の3人に1人の割合で発生する男性型脱毛症(AGA)は、20代以上の多くの男性が悩んでいます。進行性であることから、放置すると抜け毛がさらに増え続けるおそれもあります。
今回ご紹介した基本的な対策やプロのもとで頭皮ケアをして、少しでも薄毛の進行を抑えられるように取り組んでみてください。
参考URL
https://www.angfa-store.jp/column/nukege1004
https://medicalnote.jp/diseases/%E5%86%86%E5%BD%A2%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87
https://medicalnote.jp/diseases/%E8%84%82%E6%BC%8F%E6%80%A7%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%82%8E
http://www.aga-news.jp/secure/about_aga/index.xhtml
https://www.menshealth-tokyo.com/aga/aga_column_03/report08.html
https://www.hairmedical.com/nukege/sick/
https://www.aderans.co.jp/kamiwaza/kami_trivia/pathological_hair_loss/
https://www.hyogo.med.or.jp/health-care/113%E3%80%80%E8%84%82%E6%BC%8F%E6%80%A7%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%82%8E%E3%81%A7%E9%AB%AA%E3%81%AE%E6%AF%9B%E3%81%8C%E6%8A%9C%E3%81%91%E3%81%A6-%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%99%E3%82%8C%E3%81%B0/
公開日:2019/02/28