頭皮にかさぶたができる原因と対処法。放置すると薄毛につながる?

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

かさぶたは、正式には「痂疲(かひ)」と呼ばれています。頭皮にかさぶたができる原因は、外傷や真菌症、生活習慣の乱れなどさまざまです。適切に対処しないまま放置すると、薄毛につながる場合もあります。

頭皮にかさぶたができてしまい、どうすべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。原因によって対処法は異なるため、ご自身の状況を落ち着いて見直すことが大切です。そこでこの記事では、頭皮にかさぶたができる原因や、適切な対処法について紹介します。

まずは頭皮とかさぶたの状態を確認

手鏡で頭皮をチェックする男性
頭皮にかさぶたができるときには、フケやニキビなど関連する症状が見られる

かさぶたは、傷口から浸出した血漿や炎症細胞、壊死塊などの血液成分が固まったものです。かさぶたの役割は傷口の止血や保護、細菌や異物の侵入を防ぐことですが、いずれにせよかさぶたを形成する原因があります。原因によって対処法は異なるため、まずは症状を確認することが大切です。かさぶたができるときには、以下のような症状が見られます。

  • フケが多い
  • 頭皮にニキビができた
  • 頭皮がベタベタしている
  • 頭皮が乾燥してザラザラしている
  • アトピー性皮膚炎にかかっている
  • 頭皮がかゆくなり引っかいてしまう
  • 複数か所または広範囲にかさぶたができている
  • かさぶたのある部分の状態が他の部分と明らかに違う

頭皮にかさぶたができる原因はさまざま

鏡で自身をチェックし髪を触る男性
頭皮にかさぶたができる原因の多くは外傷で、真菌症など専門医による治療が必要な場合も

かさぶたは傷口を保護・修復するために形成されるため、頭皮にできたときにはダメージの原因があります。主な原因は、外傷・真菌症・アトピー性皮膚炎・ドライスキン(乾燥肌)、生活習慣の乱れなどです。ここでは、頭皮にかさぶたができる8つの原因を解説します。

外傷

頭皮に外傷ができることは、かさぶたができる直接的な原因の1つです。頭皮にかゆみがあると引っかきたくなる衝動を抑えにくいかもしれませんが、強くかきむしることで傷ができてしまい、かさぶたができることがあります(これを「かき壊し」と呼ぶ方もいます)。洗髪の際に爪を立てるなどの癖も、外傷によるかさぶたを形成しかねません。

脂漏性皮膚炎

頭皮にベタつきや脂っぽいフケが多く見られる場合、かさぶたの原因は脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)かもしれません。脂漏性皮膚炎とは、頭皮の常在菌であるマラセチア(カビの一種)が皮脂を栄養として増殖し、その代謝物が炎症を引き起こす病気です。

マラセチアは有害な病原菌の侵入を防ぎ頭皮の状態を健康に保つ役割を持ちますが、何らかの原因で皮脂分泌が過剰になると、かゆみや皮膚の荒れ・カサつきなどを引き起こすことがあります。重症化して初めて治療に乗り出すケースが多く、ステロイド外用薬や抗真菌薬などによる治療が必要です。

乾癬(かんせん)

乾癬(かんせん)は炎症性角化症の一種で、皮膚の炎症とともに、角質層が厚く硬くなる病気です。正常な状態よりはるかに早く皮膚の細胞が増殖し、ターンオーバーを繰り返すことで、うろこ状のかさぶたが形成され毎日ぽろぽろと剥がれ落ちるようになります。

頭皮に円形または楕円形の赤み(紅斑)ができ、その上に銀白色の細かいかさぶたが形成されていれば、乾癬の症状と考えられるでしょう。乾癬は難治性の皮膚疾患として知られ、根本的な治療法は確立されていませんが、専門医による診断と治療が必要です。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみや湿疹などの炎症が起こる病気です。皮膚が乾燥することによる不快感や強いかゆみのために、赤みやブツブツができた部分をかき壊してしまい、かさぶたやかぶれになったり皮膚が硬くなったりします。

この症状が出る方は、皮膚の乾燥などによりバリア機能が低下し、汗やアレルゲンなどによる刺激に皮膚が過剰反応を起こしている状態です。アトピー性皮膚炎発症・悪化のきっかけになると考えられている因子は多く、専門医による診断と治療が求められます。

トンズランス感染症

トンズランス感染症とは、真菌の一種であるトンズランス菌が毛髪の中に住み着き、脱毛を伴った白癬症やフケ・かゆみを引き起こす病気です。外国から持ち込まれた新しい真菌症で、柔道やレスリングなどの選手の間で感染例が見られます。

トンズランス菌は感染力が強く、難治性であることにも注意が必要です。軽症の場合は抗真菌剤の入った外用薬やシャンプーで治癒することもありますが、重症の場合は抗真菌剤の内服が必要でしょう。

ドライスキン(乾燥肌)

ドライスキン(乾燥肌)は乾皮症(かんぴしょう)とも呼ばれ、肌の皮脂や水分が不足している状態です。肌のバリア機能が低下することで、アレルゲンや異物が皮膚の内部に侵入しやすくなり、炎症やかゆみを伴う肌トラブルが起きやすくなります。

またシャンプーなどの外的刺激にも過敏に反応する体質(敏感肌)になることも珍しくありません。皮膚炎の症状が進行すると、さらに強いかゆみを伴う皮脂欠乏症湿疹を引き起こす場合があり、フケやかさぶたを生じやすくなります。

シャンプーなどの洗い残し

シャンプーや整髪料などの洗い残しがあると、頭皮に余分な皮脂や汚れが残った状態になり、毛穴の詰まりによりアクネ菌が増殖しやすくなります。頭皮にニキビができることで、かゆくてかき壊してしまい、かさぶたができることもあるでしょう。

また洗い残しは接触性皮膚炎の原因にもなり、赤み・水ぶくれ・かゆみを起こす場合があることも注意点です。パーマ液やカラーリング剤などは一次刺激性の接触皮膚炎、シャンプーや整髪料はアレルギー性の接触皮膚炎を引き起こす場合があります。

ストレスや生活習慣の乱れ

ストレスが溜まると自律神経やホルモンバランスの乱れを起こし、頭皮の血行不良を招く場合があります。睡眠不足による新陳代謝の低下や血行不良は、頭皮の乾燥を招く原因の1つです。

また動物性脂肪や糖分の摂り過ぎは、皮脂の過剰分泌により、頭皮への負担や毛穴の詰まりなどを引き起こす場合があります。ストレスや生活習慣の乱れがあると、頭皮環境の悪化によりさまざまな頭皮疾患のリスクを高める点にも注意しましょう。

頭皮のかさぶたを放置してはいけない理由

両手で頭を抱える男性ビジネスパーソン
頭皮のかさぶたをつい引っかいてしまうと頭皮環境の悪化を招く

頭皮のかさぶたの跡はきれいに治ることも多く、毛髪に隠れる軽微なものならご自身が気にするほど目立つこともないでしょう。しかし適切に対処せず放置すると、炎症を悪化・慢性化させたり、AGA・FAGA治療の妨げになったりすることもあります。

かくことで炎症を起こす

症状の改善に努めず頭皮のかさぶたを放置していると、慢性的なかゆみに悩まされることもあるでしょう。かゆみに耐え切れなくなると、頭皮を引っかいて炎症を起こし、さらに強いかゆみに悩まされる悪循環に陥る恐れがあります。

人の指や爪には無数の細菌が付着しているため、雑菌が傷口に入り、細菌感染を起こしかねないことも注意点です。単に気になるだけで引っかいてしまっても、頭皮疾患のリスクを高めてしまう場合があります。

剥がすと健康的な頭皮も傷つく

頭皮のかさぶたが気になり、剥がしたくなることもあるでしょう。かさぶたは傷口を癒着させる接着剤の役割も果たしているため、無理に剥がすと、患部の周囲の健康的な頭皮までダメージを受けてしまいます。

炎症を悪化させたり慢性化させたりすることもあるため、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。繰り返し炎症を起こすと毛根までダメージを受け、その部分に毛が生えなくなる恐れもあります。

AGA・FAGA治療の妨げになる

AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)は、主に生え際や頭頂部の髪が薄くなる脱毛症です。進行性の脱毛症であるため、自然に治癒することはありません。

一方、かさぶたができる頭皮疾患により、一時的に脱毛することがあります。頭皮疾患を放置すると、AGA・FAGAの進行に気付きにくくなることもあるでしょう。

またAGA・FAGA治療に用いられるミノキシジル外用薬は、頭皮に傷があると使用できません。かさぶたを無理に剥がすと炎症が治らず、AGA・FAGAの発症に気付いても、治療を進められない場合があります。

頭皮のかさぶたを治したいときの対処法

シャンプーを使い洗髪する男性頭部のアップ
頭皮のかさぶたを治すなら原因に当たりをつけてから習慣の見直しや専門クリニックを受診しよう

頭皮のかさぶたを治すには、まず原因に当たりをつけることが大切です。悪化させないために、触ってしまう癖を直すことも必要でしょう。専門医による診断・治療が必要な状態なら、皮膚科やAGAクリニックを受診することが大切です。原因によらず、頭皮環境を改善するセルフケアも重要といえます。

まずは原因に当たりをつける

頭皮のかさぶたは傷口にできますが、頭皮にダメージを与えている原因はさまざまです。原因が分からなければ、適切な対処法・治療法も分かりません。

原因に当たりをつけることで、何をすれば改善できるかを考えやすくなります。専門医による治療が必要な頭皮疾患なら病院へ、不適切なヘアケアや生活習慣によるものならその改善が必要です。ただし原因は複合的な場合もあるため、自己診断を過信せず、早めに医師に相談することも検討しましょう。

頭皮のかさぶたを触らないよう癖づける

頭皮にかさぶたが形成されると不快感やかゆみを伴うことも多く、つい引っかいたり剥がしたりしたくなるかもしれません。無意識のうちにかきむしってしまう癖がついている方もいるでしょう。

癖を直すのは困難ですが、患部をさらに傷つけると症状を悪化させる恐れもあるため、かさぶたを触らないようにすることが大切です。就寝中にかきむしってしまうなら、爪を短く切りそろえたり専用の手袋を着用したりして、頭皮トラブルをなるべく起こさないように心がけましょう。

皮膚科やAGAクリニックを受診する

真菌症やアトピー性皮膚炎などにより頭皮にかさぶたが形成される場合、生活習慣の改善による自然治癒は期待できません。かぶれや強いかゆみがあったり、複数か所または広範囲にかさぶたがあったりする場合、何らかの頭皮疾患が疑われます。

こういった場合は専門医による診断を受け、症状に応じた適切な治療を受けることが正しい対処法です。かさぶたやかゆみなどの症状なら皮膚科を、AGAによる進行性の脱毛症が疑われるならAGAクリニックを受診しましょう。

洗髪の仕方やヘアケア製品を見直す

過度な洗髪や洗浄力の強いシャンプーの使用などにより、皮脂を必要以上に落としてバリア機能を低下させてしまい、頭皮の乾燥や皮膚炎を招くこともあります。乾燥からくる頭皮疾患なら洗い過ぎないこと、皮脂の過剰分泌による頭皮疾患ならしっかり洗浄することが大切です。

薄毛専門理・美容室を展開するスヴェンソンが開発した「ヘアライズ TIスカルプシャンプー」は、頭皮環境を整えるために厳選された天然由来の成分がバランスよく配合されており、脂性タイプ・乾燥タイプどちらの頭皮環境でも理想的な状態に整えられます。抗炎症・保湿・血行促進などの効果効能が期待できる天然由来の成分を配合し、7つのフリー処方で頭皮にやさしい洗髪ができます。

スヴェンソン ヘアライズ「TIスカルプシャンプー」

洗髪後のドライヤーで頭皮の水分が失われないよう、頭皮の近くから高温の風を吹き付けることや、同じところに集中的に当てることは避けましょう。

また日々の頭皮ケアに加えて、薄毛の悩みを熟知したプロの施術による、頭皮クレンジングを取り入れてみることもおすすめです。薄毛専門理・美容室スヴェンソン「頭皮ケア&クレンジング」では、自宅では取り切れない毛穴の奥深くに詰まった老廃物や酸化した皮脂、スタイリング剤の残留物などを特殊な酵素で取り除きます。正しいシャンプーやマッサージの仕方も教えてくれるので、自宅での日々のケアも改善できます。の詳細を知りたい方は以下からチェックできます。

生活習慣を正す

ストレス・睡眠不足・暴飲暴食・喫煙などは、血流の悪化やターンオーバーの乱れを引き起こし、頭皮環境を悪化させてしまいます。

まずは、栄養バランスの取れた食事や規則正しい生活リズムなどを意識しましょう。生活習慣の乱れを見直すことで、かさぶたができにくく治りやすい頭皮環境を取り戻すことにつながります。

まとめ

頭皮マッサージを受ける男性
頭皮環境の改善にはスヴェンソンの頭皮ケア&クレンジングがおすすめ

何らかの原因で頭皮が傷つくと、傷口を保護・修復するためにかさぶたができます。原因は爪で引っかくことによる外傷や真菌症、皮膚炎などさまざまです。真菌症などの場合は専門医による診断・治療が必要です。いずれの場合も頭皮環境の改善やかさぶたを剥がす癖を直すことが大切です。

頭皮が傷つきやすい状態を放置すると症状を悪化・慢性化させやすいため、頭皮環境を改善することが重要です。プロによる頭皮ケアを受けたい方や、正しいヘアケアを知りたい方は薄毛専門理・美容室で知られるスヴェンソンの頭皮ケアや頭皮クレンジングの体験をおすすめします。

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