頭皮や髪の毛がべとつく!脂性の原因とは

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

脂でテカテカな男性

頭が脂っぽくなってしまい、ヘアスタイルもうまく決まらなくなる脂性。皮脂の過剰な分泌による脂性は、薄毛にも影響を及ぼします。今回は、脂性の原因や薄毛との関係などについてご紹介します。

脂性とは

「髪の毛がジメっとしている」「頭皮がべたつく……」。

こうした症状が気になる方は、脂性のおそれがあります。脂性の方はお肌から皮脂が過剰に分泌されており、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。皮脂の分泌量を抑えたり、皮脂を取り除いたりなどの対策をしなければ、薄毛にも影響があるかもしれません。

ただし皮脂は本来、皮膚のバリアのために必要なものです。お肌をダメージから守るほか、水分を保って保湿する働きもあるため、皮脂の落としすぎも頭皮のためにはよくありません。

皮脂を失って乾燥した肌

皮脂が減少してしまうと、かえって脂性が悪化してしまう可能性もあります。皮脂を失って乾燥した肌は、バリア機能を取り戻そうと皮脂を分泌させるためです。脂っぽい肌を気にして1日に何回も洗髪するのは控えましょう。

脂性は地肌や薄毛にも影響を与える

脂性になると、地肌や毛髪にさまざまな影響が生じます。

ニキビができやすくなる

ニキビができる流れ

ニキビは顔や胸など以外に、頭皮にもできることがあります。ニキビの原因となるアクネ菌は皮脂腺に詰まった皮脂汚れを栄養として増えるため、脂性の方はニキビができやすい傾向があります。

薄毛にも影響あり

毛穴がつまったイラスト

皮脂の過剰な分泌が起こると、毛穴に汚れが詰まりやすくなります。毛穴が詰まると毛髪の成長は妨げられ、抜け毛を増加させる一因となることがあります。

また、薄毛の方は地肌を隠せるようなヘアスタイルにしている方も多いのではないでしょうか。脂性になると髪の毛がすぐにべたつくようになってしまい、セットした髪が崩れやすくなってしまいます。

皮脂の影響で髪の毛が束になってしまうと、地肌も目立ってしまいます。薄毛を隠しつつおしゃれを楽しみたいなら、脂性の改善を目指したほうがよいでしょう。

脂漏性皮膚炎を引き起こすことも

皮脂が細菌や雑菌を繁殖させる図

脂漏性皮膚炎とは、顔や頭、胸、背中などの肌が荒れ、赤い発疹やかゆみなどが生じる病気です。頭皮に発症した場合は、大量のフケも出てきます。はっきりした原因はわかっていないものの、皮脂の過剰な分泌が病気の発症や悪化につながると考えられています。

脂漏性皮膚炎は皮膚科に行って治療します。すぐに治ることが多いですが、再発する頻度も高い病気です。もちろん薄毛によい影響はありません。脂漏性皮膚炎になったら薬を塗布するほか、生活習慣を整え、しっかり入浴して皮膚を清潔にすることが大切です。

脂性は自律神経やホルモンバランスの乱れが原因?

皮脂の分泌には、男性ホルモンのテストステロンやアンドロゲンなどが関わっています。ホルモンバランスが乱れると、皮脂の分泌が過剰になります。

また、自律神経のバランスが崩れて副交感神経がうまく働かなくなると、男性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂が過剰に分泌されます。自律神経やホルモンバランスの乱れは、脂性を引き起こす原因のひとつとなり得ます。

自律神経やホルモンバランスの乱れによる薄毛への影響

皮脂の過剰分泌のほか、自律神経やホルモンバランスの乱れは、薄毛に以下のような影響を与えるおそれがあります。

毛髪に必要な栄養が届かない

血流やリンパの流れが悪くなり、毛髪の成長に必要な栄養が届かなくなる

自律神経やホルモンバランスが乱れると血流やリンパの流れが悪くなり、毛髪の成長に必要な栄養が届かなくなります。自律神経の乱れで睡眠不足になることも、成長ホルモンの分泌を妨げ、髪の毛が成長しにくくなります。

ターンオーバーの乱れの原因にもなる

肌のターンオーバー

自律神経の乱れは育毛にも欠かせないターンオーバーに影響を与えます。ターンオーバーとは、お肌の新陳代謝のことです。健康な地肌の場合、皮膚の基底層でつくられた細胞が時間をかけて表皮へと押し上げられ、古いものはどんどんはがれていきます。ターンオーバーは大抵28日周期です。

自律神経の影響によりターンオーバーの周期が乱れると、さまざまな肌トラブルが起こります。毛髪は皮膚の毛母細胞が分裂することによって伸びるため、皮膚の健康状態が悪いと育毛が妨げられる可能性があります。

ストレスが原因になることも

自律神経やホルモンバランスの乱れがストレスが原因

自律神経やホルモンバランスの乱れは、ストレスが原因になることが多いようです。自律神経はストレスを受けることで交感神経が活発になり、副交感神経が弱まります。両者のバランスが崩れることで皮脂の分泌の原因となる男性ホルモンが増えてしまいます。

ストレスの原因は仕事や家庭の問題、将来への不安、病気、睡眠不足など、人によってさまざまです。転職や結婚などで環境が変わるのもストレスとなり得ます。自分がストレスを感じたとき、体にどういった不調が出るか把握しておき、はやめにセルフケアできるようにしましょう。

まとめ

皮脂が過剰に生じる脂性は、地肌や髪の毛にさまざまな影響を与えます。地肌が健康でなければ、髪が順調に育ちません。薄毛の改善を目指すときは、脂性も同時に解消していけるよう心がけましょう。

参考URL

http://shibuya-skin.com/dermatology/aburashou/
http://www.yamaguchi.med.or.jp/g-med/ube/consultation/024.html
https://www.shiseido.co.jp/dp/column/vol23.html
https://beauty.epark.jp/hair/article/bc-1/mc-73/sc-22/writing-000092/
https://www.mayado.jp/library/acne/nikibi-mentalstress.html#TTL21

 

公開日:2019/05/09

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