手遅れになる前に知るべきパターン別薄毛の原因

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

鏡を見て、自分の生え際を気にする男性
一口に薄毛といっても、すべて同じパターンとは限りません。一般的に、薄毛のパターンが違えば症状や原因も異なります。各パターンの原因を正しく理解しておけば、薄毛の症状に合わせて適切に対処することができます。今回は、9種ある脱毛症のうち突発性の高い円形脱毛症とトリコチロマニアを除く、代表的な7種類の薄毛のパターンについて各々の症状と原因をご紹介します。日頃の頭皮ケアや薄毛治療の際にお役立てください。

脱毛症の代表例

脱毛症の代表例は、大まかに男性型脱毛症(AGA)・女性男性型脱毛症(FAGA)・若年性脱毛症・脂漏(しろう)性脱毛症・ひこう性脱毛症・牽引(けんいん)性脱毛症・分娩後脱毛症の7種類です。一般的に脱毛症は、そのパターンごとに特徴的な症状がみられます。多くの場合、それぞれ脱毛症を引き起こす原因も同じではありません。

男性型脱毛症(AGA)の症状と原因

薄毛の種類、M字、U字、O字

男性型脱毛症(AGA)の症状は、基本的にM字型・U字型・O字型の3タイプです。M字型は、髪の生え際が左右のこめかみ付近から薄くなり後頭部へ進行します。U字型もM字型と同じく生え際から発症しますが、中央付近もこめかみと同じくらいのペースで後退するため全体にU字状を呈するのが特徴です。O字型は最初に頭頂部の中央付近が小さなO状に薄くなり、徐々にその面積を拡大します。

この脱毛症の直接的な原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンの一種です。DHTは同じく男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素の5αリダクターゼから生成され、髪に向けて脱毛を誘発する信号を発します。ヘアサイクルは乱され成長期が短くなり、髪は十分に成長しないまま抜け落ちるため薄毛症状が進行します。

女性男性型脱毛症(FAGA)の症状と原因

薄くなった女性の頭頂部

※写真はイメージです

女性男性型脱毛症(FAGA)は、その名のとおり女性(Female)が発症する男性型脱毛症(AGA)です。男性の場合とは異なり、通常、症状は頭頂部に現れます。1本1本の髪の毛が細くなって、全体のボリューム感も減り、頭頂部の髪の分け目から地肌が透けてみえるようになるのが特徴です。別称では、びまん性脱毛症とも呼ばれています。

その原因は、主に女性ホルモンの減少です。多くの場合、加齢とともに女性ホルモンが減るため男性ホルモンの影響力が増し、男性型脱毛症(AGA)と同じくDHTがヘアサイクルの乱れを招きます。人によっては、ストレスやダイエットにともなう食生活の乱れ、あるいは過度なヘアケアやピルの服用、さらに別の脱毛症が原因になるケースもみられます。

若年性脱毛症の症状と原因

自分の生え際を気にする男性

※写真はイメージです

若年性脱毛症は10代から30代といった若年層で発生する脱毛症のことで、いわゆる「若ハゲ」といわれています。脱毛症というと、40代・50代以降といった中年層の男性で起こると思われがちですが、早いと10代でも発生することもあり、昨今では女性にも見られる症状です。前兆としては、「シャンプーやブラッシングの際に抜け毛が増えた」や「生え際が後退しておでこが広くなってきた」などがあります。

主な原因は、仕事やプライベートでのストレスによるホルモンバランスの崩れや偏った食生活による栄養バランスの崩れ、睡眠不足などの生活習慣の乱れです。

脂漏(しろう)性脱毛症の症状と原因

脂漏がついた頭皮のイラスト

脂漏性脱毛症は、過剰分泌された皮脂により頭皮や毛穴が炎症を起こす症状です。皮脂は頭皮や髪の潤いを保つために不可欠な成分ですが、必要以上に分泌されると毛穴にたまります。そこで細菌が増殖すれば頭皮トラブルが生じ、髪の成長は妨げられ抜け毛は増えるわけです。同時に、この脱毛症は余分な皮脂を取り除いても新たな皮脂が再び大量に分泌される特徴を持っています。

皮脂の過剰分泌を招くといわれる主な要因は、偏った食生活やホルモンバランスの乱れです。脂肪分の多い食事が続くと、それだけ皮脂は分泌されやすくなると考えられています。さらに睡眠不足や不規則な生活によりホルモンのバランスが崩れると皮脂が過剰分泌されるリスクは高まります。

ひこう性脱毛症の症状と原因

大量のふけを出す男性のイラスト

ひこう性脱毛症の発症メカニズムは、脂漏性脱毛症とほとんど変わりません。基本的には頭皮の毛穴がつまるため細菌が繁殖し、頭皮が炎症を起こせば抜け毛につながると考えられています。この脱毛症の大きな特徴は、脂漏性脱毛症と異なり過剰に分泌された皮脂でなくフケが毛穴に蓄積するところです。発症するとフケの量は非常に多くなるため、場合によっては毛髪全体に付着するケースもみられます。主に思春期以降の男性に現れることが多いとされています。

この症状になる根本的な原因は、まだ十分に解明されていません。現時点では、生活習慣の乱れによる自律神経やホルモンバランスの乱れが深く関わっていると考えられています。また、刺激の強いシャンプーなど頭皮に合わないシャンプーの使用も原因と考えられています。

牽引(けんいん)性脱毛症の症状と原因

みつあみを結う女性

※写真はイメージです

牽引性脱毛症は、女性に多くみられる症状のひとつです。髪型が大きく影響し、日頃からポニーテールやツインテ―ル、あるいはお団子ヘアや三つ編みにセットしている場合は髪の生え際もしくは分け目が徐々に薄くなるケースが少なくありません。抜け毛や切れ毛が多くなる点も、この脱毛症にみられる特徴のひとつです。

原因は、牽引性脱毛症の文字の通り、髪のセット時に強く引っ張っていると発症しやすくなるのが特徴です。毎日のように髪をきつく結んで頭皮や毛根が大きな負担を受けていれば血行が悪くなり、薄毛につながります。髪型によっては、いつも分け目を変えずにいると頭皮の同じ部分が紫外線のダメージをたくさん受けて脱毛症を招きます。また、最近では若い女性に人気のエクステ(つけ毛)も髪の毛に装着する際に髪の毛が引っ張られる状態になり、一度装着するとその状態が続くので、頭皮への負担も続いたままにになります。エクステを付けたままでは髪の毛の根本も洗いにくくなり、不衛生になるため、発症リスクも増えることがあります。

分娩後脱毛症の症状と原因

鏡をみて自分の生え際を気にする女性

※写真はイメージです

分娩後脱毛症は、出産を終えた女性にみられる症状です。頭髪だけでなく、体毛も薄くなる特徴を持っています。出産してから2~3カ月の時期、とくに高齢出産や育児疲れがたまっていると発症しやすい傾向があります。とはいえ大半の女性が経験するといわれ、多くのケースでは時間が経つと自然に治るため、あまり気にする必要はありません。

この脱毛症の原因は、妊娠中と出産後におけるホルモンバランスの変化です。妊娠中は、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが大量に分泌され髪が抜けにくくなります。出産するとエストロゲンの分泌量は正常値に戻るため、妊娠中に比べると髪が抜けやすくなるわけです。そこに出産や育児による疲労やストレスが加わると、抜け毛症状が悪化するケースもみられます。

まとめ

髪が薄くなるパターンはひとつでなく、その症例ごとに原因もさまざまです。薄毛は、軽症のうちにケアをはじめれば症状が改善する可能性も高まるといわれています。その際、薄毛のパターンや原因を正しく理解しておけば適切な対処ができ、治療効果を高められるでしょう。また、薄毛を発症している場合、どのパターンでもバランスのよい食事、ストレスの軽減、十分な睡眠時間の確保などは大切です。生活習慣の乱れが薄毛の直接的な原因でない場合も、薄毛解消には生活習慣改善が欠かせません。栄養の偏った食事を避けるとともに趣味や運動でストレスを解消し、規則正しい生活を送るように心がけましょう。

参考URL

https://hagekatsu.com/hage-type/
https://kireca.com/female-thinning-hair/3/
https://scalp-clinic.tokyo/aga-info/usuge-man/article_004.php

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